亀裂

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わたしは本当に、本当に怖かったな。
比べものにならない。
見ているってことは手出しができないってことなんですね。

手を出してもよかった、というか
出すべきだったかもしれない。

わたしにはそれができなかったんです。
そこなんだ、問題は。
自分の周りの世界にいきなり亀裂が走っても、
わたしはそれをただ見ていることしかできないんだな。

(「そこでゆっくりと死んでいきたい気持をそそる場所」、松浦寿輝)